秘伝形意拳 滲勁の考察 気貫丹田とは [形意拳 練習記録]
形意拳、心意拳の練修を始めて今日で丁度、3ヶ月目です。
この独習記録は、2ヶ月目ぐらいのものです。
爆発呼吸、裂帛の気合いを『気貫丹田』ではないか?
という見当違いから戴氏心意拳の丹田功にたどりつき、
『裂帛の気合』を再現するために、形意拳の源流とされる戴氏心意拳
の丹田功に専念しています。
※ ※ ※
三体勢を行っている時、フッとした思い付きで、劈拳の滲勁を行ってみた。
崩拳や劈拳での滲勁では、拳、肘、腰、膝、足が一体化する体感があったが、
それ以外に、特筆すべき体感はなかった。
それが三体勢で劈拳の滲勁を行った瞬間、丹田腹圧の核がスパークした。
『気貫丹田』だ!
核がバチッパチッと閃光を放つ感覚が内視され、ギュン!と核が凝縮される感じが生じた。
そのまま崩拳を行うと後足が核を貫き、丹田腹圧の核が凝縮して拳を発するのと同時に、
核が爆発して、グワーン!と肩、腕、拳に力がみなぎった。電動ノコギリ!!
崩拳というより、爆裂拳という名称が似合う。
凄まじいエネルギーの洗礼に、唖然としつつも、何度も再現を試みたが、再現されず、
後足7対前足3の比率の重心配分が必要だということしか体感できなかった。
後足7対前足3の比率の重心配分から、後足で丹田腹圧の核を蹴りだすのだろうと、
繰り返したが、三体勢の滲勁で『気貫丹田』を感じられないと再現は無理らしい。
再現を諦め静立すると、両腕が水平になるぐらい持ち上げられるだけだった。
足裏から、大きなうねりの波が湧き上がるかもと期待したが、残念!
次は、という気負いが生じ動きや姿勢が硬くなりガタガタに・・・
肥田春充が、正中心の鍛錬について述べたことが思い出された。
『正中心を得ようと思っただけで、もうダメだ! 意図しながらも無心に行なわなければ正中心は得られない』と。
随意に『気貫丹田』を再現できなければ練磨することはできない。
つまり、『気貫丹田』がスタート地点ということかもしれない。
肥田式強健術の正中心とも、秘伝形意拳の暗勁とも違うこれは、
本来の秘伝形意拳の明勁エネルギーだろうと思うと未知の領域に突入してきたらしい。
また、20代の肥田春充が丹田開発に成功し天才性を発揮した基礎である『気合い』
が、この『気貫丹田』だったら納得できるところが多い。
『気貫丹田』という用語は、有名らしいが実態が不鮮明・・・
また『気合い』という用語も、有名だが、これも実態は不鮮明・・・
だから主観で、『気貫丹田=日本武道の精髄とされる気合い』と定義した。
すると『気合いの精錬=正中心』と定義できた。・・・スッキリ!
なら『気貫丹田』を毎回再現できるようになってから、一心に22年鍛え続ければ、
正中心を体得できるかもしれない・・・
と考えると、スタート地点に立てるのに何年かかるんだという話になる。
だとすれば『気貫丹田の気分』で無心に修練に臨むのが近道に思える。