SSブログ
形意拳の本 ブログトップ

戴氏心意拳技撃精要DVD付き [形意拳の本]



売り切れ状態が続く『戴氏心意拳技撃精要DVD付き』の新品を入手できた。
心意拳の拳譜を元に詳解してあり、内部の動きも図解してある名著。

丹田功に関しては、特に詳細に説明してあり、身法六要である、鶏腿、熊腰、
猴背、鷹膀、虎豹頭、龍身もそれぞれ解説してあり、間違いやすい姿勢などに
も言及してあり親切。


戴氏心意六合拳技撃精要(DVD付)
戴氏心意拳第六代伝人 王喜成・袁天輝
せいうん
売り上げランキング: 276,280




DVDは、解説が少なく物足りない感じが残念。指導風景でも収録してあれば、
もっと、直感的に分かりやすいDVDになったように思う。


正直、こんな↓指導風景の動画のほうがよかった。




肥田式強健術を題材に『錬丹の法』を練修していた甲斐があり、共通する点が
多々あり、なんとか独習の丹田功で丹田の動きを感じ取れることができた。


本書には「リラックスし丹田を養うことだ」と秘訣が書いてあるが、
必要な力と無駄な力」を理解できないと、リラックスを脱力と誤解
して必要な力まで捨て去ることが独習では多く、独習においては、


無駄な力をも総動員させても、必要な力を出せる』ことが優先される。
力技で丹田を形成して、丹田を実感できるようになると、腰を丸める動き
が四肢に連動しだしている。



力技で上腹部を絞って作っていた頃の丹田は腹圧だったのだが、丹田感覚
を優先して腰を前後に回している内に、丹田が筋肉のように感じられてきた。


リラックスを脱力と認識してると、独習で丹田功を行っても、『仙骨の締め』
を自得できないので、丹田を自覚できない。



とは、言っても、不明な部分は多々あるが、どの道、答え合わせ的に、体感を
元にして何度も読みこまないと、理解できないので先の話だ。


錬丹の法』は、天真兵法の白井亨、肥田式強健術の肥田春充など、超人性
を発揮した鬼才を生み出しており、錬丹の法が『達人への近道』として提唱
されながらも、その道統は、一代限りで失伝しているのが常である。


それが戴氏心意拳という錬丹の法そのものといっていい武術が、形骸化もせず、
連綿と、7世代まで伝承されているということに惹かれている。


戴氏心意拳技撃精要(DVD付き)』は、口伝のみで伝承されてきた戴氏心意拳
の伝統、思想、技芸の思いが隅々まで詰め込まれた教科書となっている。


他書では、おざなりにされる『気貫丹田』についても解説されており、練拳で生
じる疑問に答えてくれる他の追従を許さないクオリティの高さ。


nice!(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

戴氏心意拳の本 [形意拳の本]



戴氏心意拳を独習する際に、入手可能でテキストにできる本は2冊です。
そもそも戴氏心意拳はマイナーな形意拳より、更にマイナーな流派。


宮本武蔵の伝説の兵法・二天一流のような存在です。
宮本武蔵ファンは多く、五輪書も有名ですが、二天一流は無名。


戴氏心意拳の丹田功は、要領さえつかめば数日で丹田を実感し丹田の
動きが四肢と連動していると実感できる希少価値がある身法です。


残念というか幸いというか肥田春充のような天才が戴家からは出な
かったのか、腰を丸めて丹田を練る身法が伝承されています。



達人への道―中国武術の秘技 (B・B MOOK 567 スポーツシリーズ NO. 440)

ベースボール・マガジン社
売り上げランキング: 190,304



王映海系戴氏心意拳が紹介されています。
丹田功、虎歩、快歩、劈拳、崩拳、鑚拳、内門を取る、外門を取る、
寒鶏歩を簡潔に紹介してあり独習には詳細不足。


岳建祖老師の岳系戴氏心意拳の四把の紹介。


テキストとしては説明不足で要領を把握できませんが、
読み物としてはおもしろいです。







王映海系戴氏心意拳の詳解。
丹田功、虎歩、五行拳(劈・崩)用法。


知りたかった要領や内部感覚にまで言及されていて答え合わせができました。
丹田感覚を丹田功で再現するには『含胸』から始動する以外に無く、手、肘、
肩の動きが水先案内人になるのですが、その辺の難しさを解説してあります。


ムック本ですが戴氏心意拳の丹田功のテキストしてはナンバー1!






霍永利老師による段系戴氏心意拳の丹田功の解説。
丹田功、横拳、鑚拳、鷂形の解説。

丹田功で丹田を実感して解説を読めば参考になりますが、説明が簡潔すぎて、
ゼロの状態からでは流し読みしてしまうくらいサラっと書いていて重要さに
気付けないかも。

王系戴氏心意拳の虎歩は前足を曲げるのに対して、段系は伸ばして行い、
丹田功を行いやすい歩法ですが、王系の動きの方が明確で見た目には分か
りやすく甲乙つけがたい。


王系の演武と比較すると、
霍永利老師の演武は異様で、動きも不明瞭ですが、
独習者には、王系より段系のほうが要領を習得しやすい。






※  ※  ※






形意拳を書道に例えると、初心者が草書を練習するような感じです。
戴氏心意拳を書道で例えれば・・・形象文字。

形象文字は不格好ですが意味を理解しやすい。
楷書にあたるのが、心意六合拳でしょうか。



戴氏心意拳のDVDは在庫切れ状態が多いですが、動画サイトにUPされてます。
一方、書籍となると王映海系『戴氏心意六合拳 技撃精要 DVD付き』も、
在庫切れ状態で、古本もない状態。 どれだけマイナーなのかといった感じ。



戴氏心意拳には、十大弟子が伝える段系、王系、岳系、陳系が知られている
ようですが、それぞれ風格が違います。


異様な拳勢ゆえに異端視される戴氏心意拳。
その4系統の中でも異端に見える霍永利老師の段系戴氏心意拳。
模倣するに当たり、動きが見取りにくいのですが、体感はしやすい。


体感しやすい故に、難しさを実感しやすい。

nice!(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

戴氏心意拳 丹田功の解説本見つけた! [形意拳の本]


◎決定版中国武術完全マスターブック―常識を超える達人たちの秘法を公開 レビュー


5年前に、戴氏心意拳の丹田功に食指が動いたようですが、
当時は中国武術に興味が薄く出典元を忘却していました。

これかな?と思い注文したら当たりでした。


当時は、甲野善紀さん目的で購入したようですが、すぐ処分したらしく再購入しました。
このムック本には、形意拳の三体式も掲載されていますが、戴氏心意拳の丹田功の詳細も
掲載されていて、腰帯の巻く位置も推測通り『ヘソの上』で正解だと判明しました。

読み返すと、聖中心道腰腹練修法下体式の要領で丹田功を練るのは正解のようです。


また、戴氏心意拳の劈拳の型らしき連続写真もあり、虎歩(搬丹田)、引気法(丹田打法)まで、
詳細してあり、知りたかった基本はバッチリ抑えています。

丹田功は爆発勁の基本みたいであり、意外に甲高い声の肥田春充の気合いも、
こんなんだったかなと想像できました(youtube動画)

決定版中国武術完全マスターブック―常識を超える達人たちの秘法を公開 (Gakken Mook)
甲野 善紀
学研パブリッシング (2012-08-30)
売り上げランキング: 231,392


本書の全体を貫くテーマは、リラックスして動く。
本格的な要訣集といった掘り出し物でした。

当時は、甲野善紀さんにしか興味がなく、一回捨てたけど、
時期が来れば必要になる情報が満載ですよ。


◎陳振家戴氏心意拳

nice!(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

太極拳に学ぶ身体操作の知恵 感想デビュー [形意拳の本]



拗歩崩拳気功の修練中に「丹田が凝縮して爆発」した状態が、
専門用語で「気貫丹田」という状態なのか、調べる過程で、
本書を購入しました。



※「丹田が凝縮して爆発」 → 「無声の雷声」「裂帛の気合い」と定義。



太極拳に学ぶ身体操作の知恵―「10の言葉」がカラダを拓く!
笠尾 楊柳
BABジャパン
売り上げランキング: 111,782



本書は、中国拳法入門書などの冒頭に、難解な専門用語で書かれてある
姿勢、身体操作の秘訣のエッセイ風の解説書で、早速、「座右の書」に、
してしまった名著です。


大部分は参考にできる教えばかりなですが、疑問に感じる教えも数点あります。



例えば、
第2訣 含胸抜背」の項目の『ヘソを天に向けよ!~正しい丹田の形』です。


ヘソを天に向ける」という気持ちで下腹部全体を下から軽く前方に半回転さ
せるように持ち上げると、背筋は重力に沿って無理なく落下して腰を落とせる。


とあり、これは『丹田腹圧』を作るのに適していると思いますし、実際その
とおりにしていますが・・・『丹田』は、『丹田腹圧』が肋骨から分離して
沈んで行き、外見は自然体と変わらないが、鳩尾は引き絞られて伸びている
状態で、『丹田』は、『丹田腹圧の核』と認識される。



のであって、「ヘソを天に向ける」を「正しい丹田の形」と認識するには、
内部エネルギーの体感の視点からは、強い抵抗感があります。


とはいっても、『丹田腹圧』に手足を束ねていくことで『丹田腹圧の核=丹田
を自覚できるのも事実で、『丹田感覚養成の形』としては共鳴できます。


丹田姿勢=鳩尾が引き伸ばされ、鼠径部が緩んだ状態』だと認識していますが、
三体勢でこの状態を行うと前屈立ち、いわゆる弓歩になり、肥田式になってしま
うということもあり、今後の課題になりそうです・・・


・・・今、思い立ち、

ヘソを天に向けて」肥田式強健術の気合応用強健術を行ってみました。
すると、強烈な力が丹田に生じました。



・軽く前方に半回転 → 腹を軽く突き出し鼠径部を緩める。


なるほど、

ヘソは水平より、やや上を向ける』というより、豪快で分かりやすい。



ちなみに、本書には、王樹金伝の崩拳の練習法も紹介されています。




※追記※

気合応用強健術で「ヘソを天に向ける」感覚がつかめた。

形意拳の三体式は、自然体のまま、後脚重心にすることで、
自然とヘソが天を向く」ので、故意にヘソを天に向ける必要はなく、
自然体で立つ時は、軽くお腹を突き出すことでヘソが天を向く。


ヘソを天に向ける姿勢を考察していたら、しっくりきて、以前の姿勢の
感覚が更新されてしまったが、後脚重心と前足重心の違いだと落ち着いた。


・後脚重心だとウエストの捻りが利き、

・前足重心だと腰の捻りが利く。


また、ウエストの捻り(龍身)が、手と丹田をつなぎ、まさに斧を打ち下ろす重量感
が加わったが、気勁より力強いので、形意拳気功的には微妙かも。



nice!(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

王樹金老師形意拳真伝 感想デビュー [形意拳の本]



形意拳修練記の途中ですが、
王樹金老師形意拳真伝』が届いたのでデビューです。



王樹金老師 形意拳真伝 (BUDO‐RA BOOKS)
河野 義勝
東邦出版
売り上げランキング: 242,110



本書は売り切れ状態で高額な中古本を購入しましたがDVD欠品です。

それでも、形意拳の歴代名人伝や形意拳の奥義書に多くのページを割いてる 総合的なテキストの決定版になっていて、著者の形意拳に対する熱意を感じます。


俗伝では、形意拳の開祖は『神拳・李能然』といわれてますが、正伝では、中興の祖
というのが正しいようです。


王樹金伝の型を見ると素人目の意見ですが、

丹田腹圧を後足で支える膝、上脚の角度を作り、
丹田の縦回転でタックルするような動きをメインにしているようです。


一見しただけでも、独習でマスターできるような身法じゃないですね。
秘伝形意拳の資料としては特別な一冊ですが、単独でこの一冊を手にしたら、
難易度の高さに早々に観念して本棚の奥にしまうと思います(^_^;)


秘伝形意拳を修練した後で、本書を通読すると『秘伝形意拳』が道家用語の
練精化気』に特化させた体系が秘伝形意拳だと感得できます。


武芸形意拳においての『練精化気』は、姿勢、型を通しての威力の体得であり、
秘伝形意拳においての『練精化気』は、姿勢、型を通しての気の体感になる。


秘伝形意拳においてエネルギーを水に例えると、



・練精化気
明勁・・・氷・・・明確で硬いエネルギー・・・意をもって姿勢、動きを制御。

・練気化神
暗勁・・・水・・・形がなく柔らかいエネルギー・・・動きにエネルギーが従う。

・練神還虚
化勁・・・気化・・虚???



ちなみに肥田春充も似たようなことを述べています。


明勁・・・腹力中心力・・・強いが硬い力。
暗勁・・・腰腹同量正中心・・・無限の力。
化勁・・・純虚・・・???


春充は鍛錬を初めてから16年目の34歳時には、気貫丹田を体感していたらしく、
丹田を発展させて『中心』という言葉を使用し図解しています。


王樹金の形意拳は郭雲深の伝統を受け継ぐ河北派形意拳のようですが、
気貫丹田に関する記述は知識不足か体験不足か発見できませんでした。



nice!(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー
形意拳の本 ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。